にっきのとっぷにもどる2003ねん 11がつ のとっぷにもどる


まえのにっきつぎのにっき

2003 11/2; しっそうする かりうど

るどだよ。
ぼくら、今日、とんでんの無料コースに、パークゴルフを しに行った。 今年の「しーずん」も残り少ないから、思わず ねっちゅうして、何回も回っちゃったよ。そのうち、お日様が 川の「たいがん」に遠く つらなる鉄塔の向うに傾いて、あたりは すっかり、うすむらさきに にじんで来た。

そろそろ、帰ろうか。
でも、まだ この回は、 まん中近くのホールまでしか来てない。せめて、このハーフを回り切ってから帰りたい…。
そんなことを考えながら、ぼくたち、7番ホールに迫った。

そのときだよ。
ぼくらの間を すり抜けて、枯れ草の匂いのする、素速い黒い影が 走ったんだ。
その黒い影は、けんけんが打ったばかりの白いボールを しゅっと飲み込んで、あっという間に右の方の土手道に かけ上がった。

きたきつねさんだ!
けんけんみたいな ぬいぬいじゃなくて、地球の 草原の、どっかの穴の中で暮らしてる、ふさふさ しっぽの かりうどさんだ。
ああん、でも、けんけんのボールは 食べものじゃないよ。 かたくて、食べたら お腹をこわすよ。 返してよ〜!

行っちゃった。
けんけんのボールが無くなっちゃったから、ぼくらもゲームやめて帰ってきた。 あのきつねさん、ひょっとして、ぼくらと遊びたかったのかなあ。 ぼくらのボール、おうちまで持って行ったかな。ちゃんと、ごはんを食べられたかなあ。
それは、誰にも分からない。
とんでんを吹き抜ける風さんだけが知っているんだ。

じゃあ、またね…。

まえのにっきつぎのにっき


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