にっきのとっぷにもどる2003ねん 6がつ のとっぷにもどる


まえのにっきつぎのにっき

2003 6/21 (こうへん) ; たそがれの わたりどり

ぼくは みんなに 「先に帰って。」って言って、いそいで のれど君を追いかけた。

とりあえず、余市の道の駅でスタンプ押して…。

つぎは かもえないの道の駅。泊の げんぱつ資料館で、のれど君に追いついて、抜きつ 抜かれつしながら、岩内に入って、神仙沼でトンボさんの羽化を見て…。

雪秩父では、お湯の匂いを かぎながら がまんして、ニセコ駅前から まっかりに抜けて…。

まっかり温泉でスタンプもらったところで、ふたりとも燃料が つきちゃった。
スタンプの数は おあいこだ。陽も暮れてきた。もう、おなかもペコペコだ。

さがす方向、間違えたのか、やってるスタンドが見つからない。困ったなあ。

そのときだよ、お豆腐屋さんの湧き水が見えてきた! こういう おいしい水で いれたお茶は、おうちの人たちの大好物だ!
念のために持って来た、「いわいさんちのコーヒー豆」で いれれば、燃料になるんじゃないかなあ…?

すごいぞ! かなりのスピードで飛べそうだ! あ、でも…。

「のれど君の おうちの人の、好きな飲みもの、なあに?」
「う、うるさい! おれさまは上空勤務だ! とっとと ひとりで先に帰れ!」
「だって…、飛べないと、困るだろう?」
「やかましい! 勝負に なさけは無用だあ!」
「また そんなこと。今日の勝負は もう終ったじゃないか。
それに、かきざきでなら、残りのお金でも、いっしょに たっぷりご飯が食べられるよ。ね?」

「う…。」
「ほら、ぼくの円盤の ふかふかぱわーを分けあえば、
なんとか いっしょに飛べるしさ。」

「わ、わかった。おれさまは勝てなかったんだ。 今日のところは 言うことを 聞いといてやる!」

そんなこんなで、ぼくら もう一度余市に抜けて、いっしょに ほっけ定食 食べた。
なんと、にーちゃんたちも待っててくれたよ。

「ね、のれど君、ぼくら、おあいこだったし、今日は みんなで さくらんぼ買って、おうちに泊まってく?」
「だ、だまれ! 約束は約束だ! 見てろよ。今度こそ、負かしてやるからな!」
「あれー、のれどにーちゃん、帰っちゃうの?」「なんだー、つまんない。」
「また来てね。」「そうだよ、また来てね!」
「お、おう、ちびっこたち。休暇が とれたら、また来るぜ…。」

こうして のれど君は、ギターを弾き弾き、去っていった。

やれやれ、どうして勝ち負けが そんなに大事なのかなあ。
弟たちには優しいんだけどね。
ま、いいか。えへ、またね〜〜。

のれど君の まねは あぶないから、ぜったいに しないでね!

まえのにっきつぎのにっき


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