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まえのにっきつぎのにっき
もとの ばーじょん

2002 9/28; はるにーちゃんは ふかふかひつじの ゆめをみるか

はるにーちゃんには 友達が いた。
ひつじの星の らむちゃんだ。
白い 毛皮は ふかふかで、大きな まぁるい 目を してた。

昔 はるにーちゃんが ひつじの星に 行ったとき ふたりは 出会った。 星を 出る とき にーちゃんは
「いっしょに ちきゅうへ 行かない?」
って 訊いたんだって。
だけど らむちゃんは 答えた。
「わたしは ここで やることが あるの。」

「だれかが 眠れない 夜を 過ごしている とき、わたしは 柵を 飛びこすの。 仲間と いっしょに くりかえし…。」
「そうすると どうなるの?」
「どうにも ならないかも。 でも それが 仕事なの。
眠ろうとして 眠れないでいる 人たちには、遠い 星で こりもせず 柵を 飛びこえてる ひつじが いたって いいもの。」
「そうか。」

にーちゃんは しばらく だまってから、やっと 言った。
「さびしく なるな…。 でも、元気でね。」
「ありがとう。 あなたも。」
らむちゃんは さいごに 笑ったんだって。

それから にーちゃんは、ときどき 眠れない人の ふりをする。
夜中に こっそり、柵を 飛びこえる ひつじを 思い浮かべるんだ。
もしかしたら そうしてると、らむちゃんに 夢で 会えるのかな…。

あ、ぼくが このこと、きるひーにーちゃんから 聞き出したって、はるにーちゃんには ないしょだよ。
じゃぁ、またね。

まえのにっきつぎのにっき


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