ぷろふぁいるのぺーじにもどる、 まえのたわごとへ、 つぎのたわごとへ
私の愛車の話をします。
パールの入った淡いブルーの小型車で、「青く光る小さい」車なので、自分で「シリウス号」と名付けました。
何を隠そう、私が生まれて初めて「ひゃくまんえん」というお金を自分で出して購入したのが彼女(彼?)です(と言っても、私のとある門出にかこつけて、親が一回立て替えて、無利子の上に少々端数をサービスまでして組んでくれたローンでしたけれど。)。
今では年数も経ている上に、傷を付けたり付けられたり、当て逃げで壊されたライトを中古部品を使って修理して貰ったり、色々と歴史をくぐり抜けているので、資産としての価値は下がる一方ですが、私の大切な相棒です。
体調が一番悪く、毎日立って歩くのもやっとだった頃に、私の活動範囲を奇跡的に広げ、自力での通勤や買いもの、通院を何とか可能にしてくれたのもシリウス号でした。
原始的な機械が好きなので、パワーウィンドウもオートロックもついていません。私にはこの方が、非常時には却って面倒臭くなく安全な気がしますし。(その割にオートマティックなのは、運転者の技量の限界と申せましょう。)
メーカーも車種も名が通っているし、燃費もまあまあ。なかなかいい車なのですが、何せ主な運転者の私がパワー不足なので、あまり活用しておらず、年数の割に走行距離はいつまで経っても伸びません。12ヶ月点検の度に、「オイル、まだまだ綺麗だけど、サービス期間中でもあるし、一応交換しときましたぁ。」というのが恒例で…。
私は時々思うのです。彼女は一体どっちなのだろう?飼い主(?)に似て、ぐうたらなのかしら?それとも、もしできるなら、ほんとうはもっと走りたいのかしら?
そう言えば昔好きだった本に、古い機関車が仲良しの機関手さんの計らいで一晩お休みを貰って冒険する話がありました。(タイトルとか、正確なところは覚えていないのですが。)このお休みで初めて知って大好きになった「燃料」チョコレートを食べて走ったり、友達になった病気の子のために特効薬の月の花を見つけに行ったりします。
人間だって他のものだって、時には好きな様にした方が互いに仲良く暮らせます。(まあ、私のように始終好き勝手ばかりしているのもなんですが。)
今度彼女を車庫に入れる時、こっそり言ってみようかな。「もしそうしたいのなら、ひとりでどっか行っといで。その代わり、必要な時は戻って来てね。他の生きものに怪我をさせちゃいけないよ。スピードは…、まあ、出来るだけ守ってね。」
はてさて、彼女はどうするでしょう。ちょっと郊外に出ればまっすぐで広い道が何処までも続く地方都市の強み、風に載って北の町まで、アイスクリームでも食べにいくかしら?出来たら、ガソリンじゃなくって、ソーダ水でも飲んで走ってくれると、環境にも優しくていいかも知れない。(妄想は膨らむ…。)
ともあれ、今年の夏は彼女を駆って、史上最長のドライブにチャレンジし、人間の方の「相棒」と温泉にでも行きたいと思います。縁あって巡り合ったのだから、何とか後何年か、いや出来るだけ長い間、機嫌良くいて貰いたいものです。